親権とは
親権とは、親が未成年の子どもに対して持つ権利と義務のことです。
親権の内容は、大きく分けると、次の2つになります。
① 子どもを監護し、教育する権利・義務(これを「身上監護権」と言います。)
② 子どもの財産を管理する権利・義務(これを「財産管理権」と言います。)
① 身上監護権
親権を行う者は、民法上、子どもの居所を指定すること、監護・教育に必要な範囲内で子どもを懲戒すること、子どもの職業を許可することができるとされています。
② 財産管理権
親権を行う者は、民法上、子どもの財産を管理すること、子どもの財産に関する法律行為についてその子を代表することができるとされています。
ここで誤解してはいけないことは、親権は、あくまで、「子どもの利益」のためのものということです。親権者となった場合は、子どもの利益に適うように、権利を行使し、義務を果たさなければなりません。
もし、親権の行使が「子どもの利益」を害するときは、親権停止の審判により、親権が停止される可能性があります。
また、虐待があるときなど「子どもの利益」を著しく害するときは、親権喪失の審判により、親権喪失となる可能性もあります。
離婚の際、親権について争いになることもありますが、親権が子どもに対する義務だということも理解しておく必要があるでしょう。